ことばの力を信じる 第11回

コンシェルジュといっしょに朗読を楽しむ会

会期 2020年08月20日(木)
時間 14:00~15:00
場所 函館蔦屋書店 読書の谷(文芸棚中央の円座スペース)
参加費 無料
申し込み方法 当日、直接会場に来てください
定員 10名
講師/先生 福島誠(専門書のコンシェルジュ)
主催 函館蔦屋書店 書籍
共催・協力 -
問い合わせ先 0138-47-3771(担当:福島)
HPリンク先 -

ことばの力を信じる 第11回

コンシェルジュといっしょに朗読を楽しむ会

 

当店には「コンシェルジュ」という、いろいろな分野のベテランがおり、お客様に本やCD、映像などを

おすすめしています。

そのコンシェルジュのうち、歴史担当の橋本と専門書担当の福島が協力し、木曜の午後に新しい朗読のイベントを行っております。
(橋本は体調が良ければ参加します)

当日の参加者の中のうち、希望する方から、その方が紹介したい文章を読んでいただきます。

評価の定まった名作とは限らずに、その人がおすすめする「ことばに力のある」文章であれば何でもよろしいです。

歴史や科学の文章、あるいは料理本、広告文であっても「ことばの力」を感じることはあります。

ことばを発する人は、その人の存在をもってことばの裏づけをしているものだと私は思っています。
身体による裏づけを持たないことばは軽く、それは軽いがためにさらにたくさん消費されるようになります。

今はそういう軽いことばが「インフレーション」のように氾濫していると私は感じてますが、言葉をまとめた「本」という商品を売っている立場のものとして、たしかな重みのあることばを再発見いたしたく、このようなイベントを開催することにいたしました。ぜひ、おすすめの本(文章)をお持ちの上でご参加ください。おひとりの持ち時間は説明も入れて5分~10分と考えています。

ちなみに今までに福島が取り上げた本は以下のとおりです。

第1回は中島敦の「山月記」の後半の独白部分
第2回は中井久夫の「看護のための精神医学」のはじめの部分
第3回は佐野洋子の「アカシア、からたち、麦畑」から
第4回は竹内浩三の詩「骨のうたう」
第5回はは白川静の「漢字百話」
第6回は「鴻上尚史のほがらか人生相談」
第7回は「勝海舟 氷川清話」の冒頭、函館の豪商「渋田利右衛門」
第8回は長谷川4兄弟の長男、海太郎(谷譲次)の「踊る地平線」冒頭部分をとりあげました。
第9回は長谷川海太郎(谷譲次)の「テキサス無宿」の一篇を読みました。
第10回は長谷川伸原作、廣澤虎造口伝の浪曲「函館碧血碑」の一部を朗読しました。
第11回は伊丹万作の「戦争責任者の問題」を読む予定です。

伊丹万作は映画監督で「無法松の一生」などの名作を撮りました。「戦争責任者の問題」は1946年8月に発表された文章ですが、『「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう』という指摘は74年を経てますますリアルに感じられてきます。なお、伊丹万作は「マルサの女」などの監督でエッセイストの伊丹十三の父親です。

予約は不要ですので、当日直接会場にお越しください。
(専門書担当 福島 誠)